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みんなでしんがり思索隊

書いてみよう、それは案外、いいことだ。 / 載せてみよう、みんなで書いた、幻想稿。
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恩と言えば先生を思い出す / 著者:ドーナツ - ch24

恩と言えば、である。
幼少の頃から親を悩ませる変態だった(らしい)私は、私が他人に与えてきた恩以上の物を受け取ってここまで育ってきたはずだ。
その中でも特に印象的な存在は、その名の通り「恩師」である。

思えば昔から師に恵まれてきた。
小学校の担任とは今でこそ途切れてしまったが、大学受験の結果報告はしたし、中学・高校は一貫校に通っていたこともあり多くの先生に今でも目をかけてもらっている。中学・高校のときお世話になったチェロの先生は本当に素敵な方だった。
大学に入ってからはいろいろな先生にご飯を食べさせてもらい、進級もさせてもらい、留学の推薦書もお願いした。大学の先生方には、時に居酒屋で人生相談をすることもある。
留学中の今も、出来の悪い私を気にかけながら丁寧に授業をしてくださる先生に出会うことが出来ている。行った先々で素晴らしい師に出会えることがここに来て証明された。

中でも、高校の恩師は格別だ。
高校時代にも散々面倒を見てもらったが、卒業してからも親と変わらないか少し少ないくらいの頻度でメールのやり取りをしている(もっとも、私はほとんど親と連絡を取らない人間なのだが……)。
私が16の時から私のことを知っているわけなので、私の人生における激動の時代を密かに見守り、時にアドバイスをしていたのが彼らだ。高校時代といえば自分を語る言葉を持ちあわせていない時期だったが、その頃の私の話をよく聴いてもらった。
同時に、どうも私と気が合うらしく、久々に帰省していっしょにランチしたら、かつての教師と生徒という関係性を感じさせないようなトークの弾みっぷりであった。
とにかく、書くのが面倒になるほどの恩を彼らからは受け続けている。

大学の先生からは物理的に恩を受けている(ご飯を食べさせてもらっている)ので、出世払いしたい先生が在籍2年半あまりでたくさん出来てしまった始末だ。専攻の先生からは「共同研究室の掃除手伝ってくれてありがとう飲み会」という全く持って趣旨のわからない飲み会でおごってもらったことがあるのだが……
それ以上に、私のようなちゃらんぽらんな学生を日々温かく、時に生暖かい目で見守り、必要な時に必要な指導をしてくださる彼らの優秀さや人間性には本当に頭が下がる。

ここまで書いてみて、小学校のことを思い出してみた。
しかし、あまり記憶がない。したがって、受けた恩の記憶もない。
ただ、なんだかんだ言って小学校卒業時の担任は好きだったような気がする。

子どもというのは残酷なものだ。
彼らはおそらく「恩を受けている」という意識を持ち合わせていない。かつての私がそうだったように。
だから、どれだけ大人の私が子どもたちをかわいがったとしても、親戚でもない限り忘れられてしまうのだろう。世知辛い世の中だ。

ただ、「子どもの頃に会ったあの人、面白かったなぁ」と彼らの印象に残ってくれればそれで御の字だ。
ここ最近かわいがっている子どもたちの姿を思い出し、そんな思いにふける週末の朝であった。

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