初めまして、九条朔良です。
創作活動していく中で、スランプに陥ってしまう事が多々あると思います。やる気が出ない、思うように書けない……いつしか、あの時書きたかったネタはとうに忘れ去れる。あなたにしか書けない文章が、光を浴びる事も無くこの世から消えてしまうのはとても残念で、悲しい事です。
スランプに悩む未来の私と、立った今スランプに悩んでいるあなたに、スランプ打破の方法を書こうと思います。もっとも、人によって感じ方も考え方も違うので、必ずしも絶大な効果があるとは保証できません。だけれど、少しでもあなたの創作活動の役に立つ事を願います。
◆部屋を整える、心を整える。
要は、整理整頓です。特に私のようなずぼらなクリエイターだと、気が付いた時には部屋に本や参考資料が散乱してしまい、お客さんどころか家族すら足を踏み入れない悲惨な状態になりがちです。
生活の乱れは心の乱れと言いますね。毎朝起床して目に入るのが、埃被った本が散乱している部屋と、綺麗に整理整頓された部屋とどちらが気持ちよいのでしょうか? 断然、後者を選ぶ人が多いと私は思います。
もちろん、乱れた部屋はなんだか研究者や芸術家っぽくてかっこいいのは良く分かります。しかし、スランプに陥った際に、部屋が汚いままでは心機一転するのも難しいでしょう。心が弱っている時に、汚い部屋に居座っても、このまま倦怠感と共に身も心も腐っていくだけです。部屋の状態は、あなたの今の状態、生き様、人生そのものを表しているのですから。
Ordnung ist das halbe Leben.*(人生の半分は整理整頓である)
鼻歌でも歌いながら、整理整頓しましょう。埃被った机を磨いて、裸足で歩いてもゴミがくっつかないように床を拭きましょう。そして、湧いてくる昔のアルバムや、失くしたと思ったプレゼント、昔集めていた漫画を読み耽りましょう。時に黒歴史にバタバタしながら、時に昔は良かったと懐かしみながら……たくさんの時間をかけて部屋を、あなたの心を整えていきましょう。埃一つ無い、インテリアがミリ単位で細かに配置されているような部屋じゃなくても大丈夫です。あなたの思う「整っている部屋」に整理整頓していってください。
そして存外綺麗になった部屋を見渡した時、あなたの心のもやもやが少しでも晴れている事を、願っています。
◆芸術の世界に、どっぷり浸かろう
部屋が綺麗に整理整頓されていると落ち着かない、という人の為の方法。創作畑の人はこのタイプが多そうだと思うのは私だけでしょうか。
美術館に行って絵を見る、何処かへ旅行に出る、尊敬する作家の記念館で感傷に浸る。映画を鑑賞するのも、地元で本屋巡りするのもよし。何でも構いません。今あなたが関わっている創作から少しだけ離れて、様々な世界に浸りましょう。
いつも自分が関わっている分野と違う世界に触れる。
「絵画は良く分からないけど、私はこの絵の雰囲気が好きだな」
そういった漠然とした感情で良いのです。様々な芸術の世界に触れる事は、あなたの感性を、創作の引き出しを豊かにしてくれます。
創作活動に疲れて、スランプに悩んだ時は、少し息をついて休みましょう。ゆっくり散歩でもしましょう。綺麗な空気を吸って、何処か好きな所へ行って、芸術の世界にどっぷり浸かって、息を漏らしましょう。絵を見て、観光して、記念館へ行って、映画を見て、本を読む。あなたの気が済むまで芸術の世界に浸って、そして創作の場へ帰りましょう。見た事聞いた事感じた事、その全てがあなたの創作する力となっているでしょう。
そしてあなたの創作物を心待ちにしている人達の為に、これからあなたのファンになるかもしれない人達の為に、あなたにしか作れない物を創作していってください。
*Ordnung ist das halbe Leben:カール・ヨーゼフ・ジムロック『Die deutschen sprichwörter gesammelt』の7683に収録されているドイツ語の諺。
(編集・校閲・註釈責任:らららぎ)
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