「琥珀、久しぶり。」
『・・・ああ、司か。』
「そう、僕。
最近話してないから忘れられてると思ってたけど、覚えててくれた。」
『そんなことあるわけないだろ。
お前を忘れるなんて、とんだ親不孝者じゃないいか。』
「あはは、親か。」
『親だろう、俺も夏希もお前がいなかったらこの世にいないんだから。
まあ、〈この世〉っていうのは少しおかしいかもしれないな、俺がいるのはお前の中だけだから。』
「そんなことないよ。
ネットなんかじゃ琥珀はいろんな人と接していて、いろんな人が琥珀のことを知ってる。
本当は司なんだけど、みんなは琥珀だと思ってる。
もちろんネットでは琥珀なんだけど、それは司なんだ。
不思議な感じだけど、なんだかんだで琥珀もこの世に生きてるんだよ。
そう、親というか兄弟みたいな感じかな。
夏希だってそう、あまり表に出ないからみんなは知らないだろうけど。
夏希がいるから僕は今こうして生きていて、もしあの子がいなかったら全く違う人生になってたはずだし、夏希も僕らと一緒にこの世に生きてるんだ。」
『そう、そうだな、俺たちは兄弟だ。
親子で、兄弟で、友達で、いろんな関係だ。
それが俺たちだ。』
「そうそう、使い方違うけど三位一体みたいな感じで。」
『ははは、三位一体な。
それよりかゼル伝のトライフォースでもいいかもしれないぞ。』
「ゼルダとリンクと、あとガノンドロフだっけ。」
『そうそう』
「じゃあガノンドロフは琥珀だな」
『おいおい、やめてくれよ!』
つかさとこはくとなつき。
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