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書いてみよう、それは案外、いいことだ。 / 載せてみよう、みんなで書いた、幻想稿。
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因果性に関する思考 / 著者:黒崎咲夜 - ch1

初めまして、どうもこんにちは。
黒崎咲夜と申します。

とりあえずここは自己紹介よりも、まず、書きたくても書けていなかったお題の1つ目を消化していきたいと思います。しばしのお付き合いしていただければ幸いです。

俺は地元大学で西洋史学を専攻しています。また、高等学校の教員を志しており、先日まで高等学校の現場で実習を行っていました。
そんな俺は、「歴史を学ぶ者」として、「教育を行う者」として、俺が心がけていることがあります。

それは【物事には必ず理由と結果がある】ということ。
つまり、「因果性」の話なのです。

歴史上の出来事は、様々な原因が1つの結果として生み出されたもの、というのはよくお分かりかと思います。ほんのちょっとの原因であっても、その原因が存在しなければ、導き出される結果も存在し得ないわけです。

自分の行い(=原因)によって、相手の行動(=結果)が決まる。

よく、「他人は自分の鏡である」という言葉を聞きます。
自らの行動によって、相手が返してくれる行動が変わって来るからです。

例えるならば、接客業。
店員にも「ありがとう」「助かりました」などと気遣いをしてくださる、雰囲気の良いお客さんには、店員も少しでも良い風に対応しようという気持ちになることが多いです。逆に、客は神様だと勘違いしているお客さんには、店員も不愉快で上っ面ばかりの態度になりかねません。

重要なのは、相手の行動を期待する前に、自らから動く。原因をなるべく良いものとするように努力すると、人間関係や社会関係が少しは向上すると俺は確信しています。

また、この因果性の考え方は、何かを他人に説明をするときや、自ら思考を深めるときに非常に効果的、効率的に働きます

先述した通り、俺は教育者を目指しており、先日まで高等学校で実習生として活動していました。そのときに参考にしたのは、4年近く勤めている塾講師の経験です。

今までの指導において、俺の今までの教え子複数人に尋ねました。
「どうしたら、何か物事を理解しやすい?」
彼らは揃ってこう言いました。
どうしてその物事がそうなったのか、理由が分かれば分かり易い」と。

俺は、なるほどな、と思いました。

俺は幸い、頭の回転が速いらしいのですが、何か物事を習ったとき、「何故こうなったのだろう?この理由は?もしかして先日習ったあのことかな?」という因果性からなる思考をしていました。だが、この教え子たちはその「因果性からなる思考」ができないのです。

いや、今までの教育で、教えられて来なかった、と言っていいかもしれません。

ちょうど、文科省の政策で、ゆとり教育として少なくなった授業時間の中、時間の無い教員たちは彼らに対し、受験に必要な物事だけをあげつらう。子どもたちは、教員たちによって、黒板やプリントに淡々と事項を挙げられ、理由も知らずに物事の名前だけはたくさん「知識」として頭の中に入っている…。これによって、因果性を考える思考が、育って来なかった。そして、物事に因果があることを知らずに育ってしまったのでしょう。

本来は自ら因果性の思考をやることが大切です。けれども、今まで何故その物事がそうなったのかすら教えられて来なかった子どもたちに、いきなり物事の因果を考えろと言うのも酷な話です。

と言うわけで、これを踏まえ、俺は実習期間に行った6回の授業は全て、物事の原因・理由も説明しました。

そして実習を行った生徒たちにアンケートを採ったところ、教授方法についての批判や改善要求はありましたが、50人近くの生徒全員が「先生の授業は、事項の原因とか理由を説明してくれたから分かり易かった」と回答してくれたのです。

この時に確信しました。物事の因果性を考えさせる指導を行えば、必ず生徒の思考力は上がると。

…話がずれました。
ですが、人間は【物事には必ず理由と結果がある】と言うことを理解すれば、自ずと思考力や理解力は上がると言うことは分かっていただけたかと思います。

より高みへと近づく為に。
俺はこの法則を念頭に置いて、これからもさらに『思考の深淵』へと近付いていきたいな、と思っております。



黒崎 咲夜 / 2014.06.22







(編集責任らららぎ)

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