初めまして、こんにちは。こはくと申します。とりあえず今回は自己紹介は省かせていただいて、本題である『私の最も好きな法則』について考えていきましょう。
《展延性》という言葉をご存知でしょうか? 何やら難しく聞こえるかもしれませんが、早い話が
広がってゆく性質と延びてゆく性質のことです。
この性質を持つ物質(分かりやすいところでは金属ですね)は、応力――外部から加わる力――によって割れたり砕けたりするのではなく、もともとの形は保ったまま延びたり広がったりしてゆきます。
例えばアルミホイルや金箔、硬貨などがこの展延性を利用して作られていますね。アルミや金をプレスして紙よりももっともっと薄くしたものがホイル・箔ですし、硬貨は特定の形をした金型で同様にプレスすることで、僕らが使っている500円玉や100円玉が作られていたりするわけです。
これが、『私の最も好きな法則』の一部です――ここで『一部』とつけたのは、これだけでは好きな法則にはならないという意味で、《
この物質における法則を、僕たち人間に当てはめて考えることで初めて、僕の好きな法則になる》ということです。この性質・法則は、僕たち人間にふかーく関わっているし、実際僕自身にふかーく関わってきた法則でした。
僕は、展延性を持つ物質が応力を受けて形を変えるように、無数の応力を受けて無数に展延を繰り返し、形を変えてきたのです。
例えば。
誰もが多かれ少なかれ経験したことのある話だと思いますが、高校生の頃、定期テストである教科の点数がある同級生の点数より劣っていたことがありました。するとその同級生はここぞとばかりに僕を罵ってきました。
「ふぁーwww何その点数wwwwwまじカスだわwww」
と(なにやらツイッターでよく見るようなセリフですがお気になさらず)。この時、僕はとても悔しいと感じました。無意味に馬鹿にされるならまだしも、合理的に馬鹿にされたことが悔しかったのです。だから、僕は彼を合理的に見返すために勉強しました。猛勉強の結果、僕は次のテストで彼の点数を大きく超える点数を取ることができました。(ついでにクラス内での順位が前回より20位ほど上がったのは嬉しいおまけ)。
僕は罵倒という応力を与えられたことにより意識の形を変え、成績もそれに伴って可から優に形を変えたのです。 社会人になってからも応力は僕に無数に降りかかってきました。社会人の方なら分かっていただけることですが、
「俺は今までなんと狭い世界で生きてきたのか」
ということを思い知らされる毎日を過ごしました。こまごまとしたことはお話する必要はないと思うので同じく結果だけお話すると、
僕は受動的に学ぶのではなく、能動的に学ぶことを常とするようになりました。
外部世界から降りかかってくる負荷、圧力、プレッシャー、ストレス――これらを受けとめ適切なエネルギーに変換することで、人は成長する。ダイヤモンドや氷みたく砕け散るのではなく、むしろその応力を利用することで自分の理想とする自分に少しづつ近づいていくことができる。
ポジティブな絶望が、人を展延させてゆく。
人間における展延性――これが『私の最も好きな法則』です。
僕たちは展延性を持つ、『ひとつのかたまり』に例えることができます。生まれた時の僕たちは何の形も有していない、ゴツゴツとしたかたまりです。
人生とはすなわち、このかたまりを理想の形へ成形してゆくこと。自分自身を自分の理想とする姿へ成形し、彫刻してゆくことの旅なのです。って考え、如何でしょうか?
ではでは、今回はこれにて。
ありがとうございました!
こはく
(編集・校閲責任:らららぎ)
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